「大安寺のすべて」を観覧して
「大安寺のすべて」展、大好きな大安寺の聖観音さんを360度じっくり拝むことができて、とても幸せでした。
がっしりと張った肩は水泳選手のようで、ひき結んだ口元から強さを感じてきました。
しかし博物館のライティングのためか、はたまた私の心のせいか、「ふ」と柔らかく微笑みを含んでいるようにも見え、「ずるいよ」と一人つぶやき目頭が熱くなりました。
展覧会をみて、満足満足!のホカホカの気持ちになっているところで、何かお知らせあるかとチラシコーナーをのぞいてみて驚いた。
そこには「大安寺宝物殿増改修へのご寄進のお願い」のチラシが。
このお知らせに気がついた人は果たしてどのくらいいるのだろうか。
文化財のポテンシャルを最大限に引き出し、文化財が物語る歴史を展示すること。
それはよかったものの、その大切な文化財が置かれている現状について、伝えることも大切なことだと思う。
総額2億円に対して助成金を除くと、4分の3自己負担。
なかなか厳しいもの。
自分たちが展覧会でみた文化財が、どういう状況に直面しているのか知ってもらうことが大事だと思う。
歴史講座だけでなく、そういうことを知る講座やイベントをあわせて行ってほしいなと思いました。