【ご案内】4年ぶりに赤後寺千日会開催

滋賀県長浜市にある赤後寺にて4年ぶりに千日会が行われます。

当日は予約なしで誰でも赤後寺の観音さんを拝観できるので、ぜひお越しください!

 

赤後寺の観音さん

赤後寺に祀られているのは、千手観音像と伝・聖観音像。

おふた方を地域では、通称「コロリ観音さん」と呼び親しまれています。

「厄を転じて利を施す(転利)」「コロリと彼岸にいける」との伝承があります。

 

戦国時代、度重なる合戦の折に、村人たちは観音さんたちを近くを流れる赤川(余呉川)に沈めて難を逃れたと伝わっています。

そのお姿は手先や足先などを失っておられますが、戦国時代の合戦をはじめ様々な災厄を代わりに引き受けてくださったようにもみえます。

痛々しいというより、堂々とされた強い千手観音さん、軽やかで優しい聖観音さんという印象の方が強く感じます。

●千手観音像<重文> 9世紀前半〜中頃 像高173.6cm

ヒノキの一木造で、頭・体部の背面は内刳りがなされており、背板をあてる形式をとっている。

本来は頭上に十一面を配し、四十二の腕を持った千手観音像であったと考えられるが、頭上面の全てを失い、髻を後補しており、腕も十二臂残るのみ。

乾漆像かと思うほどに漆が厚く、喪には翻波式衣文が見られる。

 

●伝・聖観音像<重文> 9世紀末〜10世紀初期 像高182.8cm

両手先、両足先を欠失する現状のほぼ全身を、木心を中央やや右後方に含んだヒノキの一木造で、内刳りを施さない。

化仏がなく、頭部に化仏をとめた釘痕やホゾ穴もみられず、持物も不明のため、解説などでは菩薩立像とも称されることもある。

千手観音の姿に似ているが、千手観音像よりもやや時代がくだると考えられている。

 

お姿はこちら からご覧ください。

※仏像解説参考『高月町史 景観・文化財編 分冊二』
こちらにそれぞれ写真資料も多く掲載されています。
後ろ姿や横からのお姿が気になる方は調べてみてはいかがでしょうか。

 

赤後寺の世話方さん

現在は唐川の方々、約80戸によってお守りされており、その中で毎年3名ずつ選出され、昨年度経験者3名を含め合計6名の世話方が拝観対応や法要の準備などを行っています。

『星と祭』復刊プロジェクトでは、勧進イベントの開催にご協力いただきました。ありがとうございます!

赤後寺は、地元の方々はお守りするお堂ですが、御朱印担当の方もいらっしゃり、10月の観音まつりでは大活躍されます。

御仏供(おぶく)さんのお供えは、唐川地区の全戸に順番にまわってきます。

 

村人が運営する千日会

千日会は、この日に参詣すると千日お参りした分と同じ功徳をいただけるという特別な日になります。

地域おこし協力隊時代にも千日会を盛り上げるイベントを行いました。 参考:産経新聞2018年7月13日掲載記事

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、千日会は中止が続いておりましたが、今年2023年は開催することとなりました。

世話方の皆さんも、たくさんの方々にお越しいただきたい!とのことでした。

年に一度のスペシャルデーを、湖北の村人と苦楽をともにしてきた観音さんにお参りしてはいかがでしょうか。

 

********2023年度 赤後寺千日会詳細********

赤後寺千日会

日時:2023年7月10日(月)8:00〜15:00

※10:00から、13:30からそれぞれ法要が行われます。時間内随時、拝観可能。

場所:赤後寺 (滋賀県長浜市高月町唐川1055)

※駐車場あり 無料臨時駐車場を準備されるそうなので、地元係員の方の誘導に従ってください。

拝観料:無料

お問い合わせ先:赤後寺世話方 090-3164-7486

※仏像は地元の方々にとって大切なホトケさまです。拝観マナーを守ってお参りください。

 

 

※追記 2023年度の赤後寺千日会へお参りしてきました。

4年ぶりの赤後寺千日会

 

 

 

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